Focusrite Red 2 EQ (Hardware) Regarding the Equalization Curve
Focusrite Red 2 EQ (Hardware)をPlugin Doctorで実機計測してみる
Focusrite Red 2 EQ(ハードウェア)について、Plugin Doctorの「実機計測モード」を使ってEQカーブを分析してみました。
まず全体的な印象として、高調波歪みやサチュレーション、倍音の付加はほとんどなく、非常にクリーンなEQです。
今回は、各バンドを操作したときにどのようなEQカーブになるのかを中心に見ていきます。
① ローカット/ハイカットフィルター
まずはローカットとハイカット。
それぞれを最も緩やかな設定にすると、以下のようなカーブになります。
36 Hz以下のローカット
22 kHz以上のハイカット
かなり緩やかなフィルターなので、単純に「不要な帯域をバッサリ切る」というよりも、可聴帯域の端を整理するような使い方ができそうです。
② ローシェルフ
次にローシェルフ。
最も低い設定である33 Hzをブーストすると、以下のようなカーブになります。
Qの幅はかなり広く、およそ500 Hz以下から非常に緩やかに持ち上がっていく特性になっています。
33 Hzを操作しているとはいえ、実際にはかなり広い範囲に影響していることが分かります。
③ 低域のピークEQ
こちらはピークEQのQ幅を変化させたときの比較です。
40 Hzをブーストした場合に、Qを最も狭くした設定と、最も広くした設定を比較しています。
Qの設定によって、低域に対する影響範囲がかなり変化することが確認できます。
④ 高域のピークEQ
今回の計測で特に興味深かったのが、高域のピークEQです。
高域をピークEQでブーストすると、操作していない中域まで大きく落ち込むという特性があります。
例えば18 kHzをブーストすると、18 kHz付近だけが持ち上がるのではなく、10 Hz〜10 kHz付近まで連動して大きくレベルが下がります。
つまり、単純な「18 kHzのブースト」ではなく、広い範囲を同時に変化させる独特なEQカーブになっています。
⑤ ハイシェルフ
ハイシェルフでも同様の傾向が見られます。
高域をブーストすると、ブーストした帯域だけが持ち上がるのではなく、それ以外の帯域がカットされるようなカーブになります。
今回の設定では、10 Hz〜5 kHz付近が大きく落ち込む結果になりました。
これもRed 2 EQの特徴的な挙動と言えそうです。
⑥ ハイシェルフ + ハイカット
そして、今回の計測で最も伝えたかったのが、この組み合わせです。
これまで見てきたように、Red 2 EQでは、ハイシェルフや高域のピークEQで高域をブーストすると、同時に中域が大きくカットされるという特徴があります。
ところが、ここでハイカットを同時に使用すると、この副作用を抑えることができます。
例えば18 kHz付近をブーストしたうえで、20 kHzに向けて急峻なハイカットを設定すると、高域のブーストによって生じる中域の落ち込みをかなりコントロールできます。
これは単純に「高域をブーストしてから不要な超高域をカットする」というだけではなく、Red 2 EQ特有のEQカーブを利用したセッティングとして考えることができます。
今回の計測では、Red 2 EQが単純なパラメトリックEQとは異なる、かなり独特なカーブを持っていることが分かりました。
特に高域のブーストとハイカットを組み合わせることで、その特徴を積極的に利用できる可能性があります。
実機のEQは、単純に「どの周波数を何dB上げ下げするか」だけではなく、その回路全体がどのようなカーブを作るのかを見ると、また違った使い方が見えてきます。
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